プラントエンジニア

プラントエンジニアは生産技術を持った技術者。雑誌を見ても転職の求人が多い職種の一つである。知り合いの叔父が昔、三菱重工のプラントエンジニアリングを専門としていたと聞いた時にはさすがに驚いた!

プラントエンジニアとはプラントエンジニアリングを専門とする技術者

プラントエンジニアとはプラントエンジニアリング専門とする技術者のことです。プラントという言葉は、一般的にもよく耳にする言葉ですが、実際は広義な意味を持っており、「植物全般」、「工場、発電所などの機械設備」などを指しています。

最近では、企業的には後者の意味合いが多用されており、住金プラント株式会社関電プラント株式会社のように社名としても使われています。

プラントエンジニアリングとは、こうした工場等の設備の設計や管理を行う技術者のことで、その内容は非常に専門的に分かれており、一概に説明するのは難しいかもしれません。住金プラント株式会社を例にあげてみると、3部門のエンジニアリングのひとつがプラントエンジニアリングであり、鉄鋼プラント設備設計一般産業機械設計などを行っています。

鉄鋼系部門はこの会社の主力部門であり、高炉微粉炭吸込設備なら、粉砕設備や吹込設備などを請け負っており、当然、ここでのプラントエンジニアはその専門知識備わったエンジニアでなければなりません。一般産業機械部門なら、テーラードブランク、薄板熱間プレス、粉体空気輸送設備などとなりますが、同様に、何種目も兼務できるプラントエンジニアはそんなに多くありません。

プラントエンジニアの将来は環境関係の設計業務へと発展

分野を変えて、タイヤのトップメーカーであるブリジストンの例を見てみると、プラントエンジニアリングは、ブリヂストンプラントエンジニアリング株式会社というブリヂストンの100%子会社が担当していて、タイヤ生産設備の設計、製作、据付、工事、車両整備、点検など、工場設備に係わる広域な範囲を受け持っています。具体的な設備としては、タイヤの成型機などがあり、非常に高度専門技術が要求されています。

更に業界を変えて王子製紙株式会社を見てみると、ここは紙・パルプ業界となりますが、実際のプラントエンジニアの分野としては、抄紙機械や連続蒸解釜、ボイラーやタービンなどの大規模な機械及び電気のプラントとなります。実際、工場内の至る所にこれらの設備が立ち並んでいて、プラントエンジニアの活躍する場が多い業界となっています。この設備の建設とオペレーション管理を一任されているのが、機械、電気系プラントエンジニア達となります。

繊維業界の例では、旭日化成アミダス株式会社(旭化成100%出資連結子会社)が総合エンジニアリングを行っており、プラントの廃液処理関係の現場エンジニアを追加募集したりしています。 こうしたプラントエンジニアの将来は環境関係の設計業務へと発展していくのが一般的なようです。

他にも石油化学プラントエンジニアリング(廃液処理・水処理)業務も繊維関係では拡大しているようで、この分野のプラントエンジニアを募集しています。このように、プラントエンジニアの活躍できる場所は多くあり、技術者としての価値高いものとなっています。